第11回

 オスプレイの沖縄普天間基地への配備は2012年でした。配備のとき、政権を担当していたのは民主党で、防衛大臣は森本敏氏でした。

 私たちもテレビでよく見かける森本氏は、防衛大学卒業後、航空自衛隊に入隊。外務省に出向後、正式に入省。退官後2000年に拓殖大学国際学部教授。現在は定年退職で同大学の特任教授を務めています。2012年、当時の民主党野田政権下で前任の田中直紀大臣の問責決議が可決され、後任の防衛大臣に任命されました。民間からの防衛大臣就任は、前身の防衛庁時代の長官を含めても初めてのことでした。

 森本氏が第11代防衛大臣に就任したのが6月でした。そしてオスプレイが岩国基地に陸揚げされたのが7月、飛行開始が9月、10月に普天間基地に移動、12月に正式に運用開始されました。

 2012年のこのとき、4月にモロッコでMV―22が、6月にフロリダでCV―22がクラスAの事故を起こしました。

時を同じくした沖縄での配備反対デモと事故をめぐって、マスコミはオスプレイの危険性を盛んに報道して、私たちにオスプレイが危険な航空機、軍用機であるとの意識が根付きました。

 この連載の参考文献でもある著書「オスプレイの謎。その真実」(海竜社)には、防衛大臣であった森本氏が、当時の沖縄での反対運動の中で、山口県にある岩国基地を経由して沖縄普天間基地へ配備させる間の、腐心の様子が詳細に書かれています。2つの事故内容については日本独自の調査も厳しく行われ、機体そのものを原因とするものではないという結論でした。

 オスプレイは民主党政権下で配備されました。このことは、民主党か自民党かということではなく、政権を担当する立場になってみれば、広い意味で国民の生命・財産を守り、その安心・安全の確保のために、オスプレイを配備する、配備した方が良いという結論になることを物語っています。