第6回

 私たちは、航空機に、〝安全〟という言葉を使うことができないことに気付きます。他の乗り物に比べて、その事故は直接命につながり、悲惨なものになります。誰もが搭乗のとき、自らの命を機体のメカニズムと操縦士のテクニックに預けています。

 オスプレイは、ヘリコプターと飛行機の両機能を併せ持たせた、画期的ともいえる転換型の最新鋭機です。

 そんなオスプレイの安全性についての特徴を総合すれば、事故率は低い、つまり事故は少ないですが、その少ない事故での死亡者が多いということになります。軍用機の開発期間中の事故で、30名の死亡例は他にありません。

 このことは、オスプレイが輸送機であって、その乗員の多さを物語っていると言わざるを得ません。

 オスプレイと共に「未亡人製造機(ウィドウ・メーカー)」という言葉がやってきました。オスプレイは事故が多いという観念を植え付けた「未亡人製造機」という言葉は、私たちにとって新しいものです。

 しかし、アメリカ、西欧では「ウィドウ・メーカー」という言葉は新語ではなく、単純にオスプレイを指した言葉ではないようです。以前からB―26をはじめとした比較的事故率の高い数種類の軍用機を揶揄する言葉であったし、映画、テレビドラマ、小説、コミックなどの題名、音楽ではバンドの名前や、曲、アルバムの題名としても広く使われていました。

 インパクトの強い「未亡人製造機」という言葉は、マスコミ報道やネット情報として使いやすいものでした。

 現在、アメリカ海兵隊、空軍には240機が配備され、実戦にも使用されています。今その危険性はマスコミ報道から消え、私たちの話題にもならなくなっています。

 オスプレイに関して私たちが今後も注視すべきものは、その事故率に絞られています。